五島市の移住支援とは #離島移住 #島暮らし
近年、テレビや雑誌などのメディアで地方移住を取り上げた内容が増えていますよね。
ありがたいことに五島市も離島の中で人気の移住先として、紹介いただく機会があります。
その中でもよく移住支援制度をプチ情報として簡単に説明いただきますが、残念ながら限られた放送時間、雑誌のスペース内で支援の詳細まではなかなか説明いただくことはできません。
支援の内容を勘違いされたまま移住してしまったら大変です。
「申請が間に合わなくて、助成金がもらえなかった」
「もらえると思った助成金が対象外でもらえなかった」
こんなことが無いように、今一度、正確な情報を知っていただきたく、今回の記事では、五島市の移住支援制度を「なにを」「だれが」「いつ」「どうやって」使える支援なのかを(できる限り!)わかりやすくまとめました。
気軽に読めるように、簡単にまとめたつもりですが、文字だらけで結局よくわからなかった・・・と思われる方もいるかもしません。
いずれも公式ホームページをご覧いただき、対象者や申請方法、申請の時期、条件等を必ずご確認ください。
\\ 必読 //
移住支援の2つ注意点
五島市の移住支援制度の説明の前に、あらかじめ知っておいてほしいことが2つあります。
\ 注意点1 /
対象者・条件が決まっている
補助金・助成金を受けるには、年齢や家族構成、移住後の居住期間など様々な条件があります。条件は、自治体の政策や課題により決められています。
五島市の場合は、人口ピラミッドで著しく減少している20〜30代を主な対象とした移住支援制度がいくつかあります。
また、支援の条件として、一世帯一回限り、移住後5年間は五島市に住み続けることが前提条件となっていることが多いです。
5年経過する前に転出してしまうと、補助金を返還する必要があり、場合によっては加算金も支払うこととなりますので、補助金・助成金の活用は慎重にご検討ください。
移住支援制度で受けられる補助金・助成金の財源は、税金です。
そのため、世帯に転勤や季節労働等により一時的に転入する方、国家公務員及び地方公務員がいる方、税金を滞納している方は、補助の対象になりません。あらかじめご了承ください。
\注意点2/
支援を移住の目的にしない
移住相談を受けていると、時々、手段が目的化してしまう方がいます。
具体的にいうと・・・
・補助金をもらいたいから移住時期をずらそうとする
・補助金をもらいたいから当初の希望とは違う業種で働こうとする
・補助金がもらえそうだから、五島市に愛着はないけど五島市に移住する、五島市で起業する
私たちは、ご自身を補助金の対象にあてはめようとして当初の計画を変え続け、いつまでも移住できなかったという残念なケースを見たことがあります。
また、五島市に行ったことはないし良く知らないけど、「補助金がもらえそうだから」と五島市に移住・起業しようとしてどちらもかなわなかった、という方も見ています。
補助金・助成金をもらうことを優先してしまい移住に失敗するなんて、まさに本末転倒です。
移住にあたって、地域に対する愛着は大前提。
そして、移住を成功させるには、「補助金・助成金ありき」ではなく、「移住する過程で対象になりそうな補助金・助成金があれば活用する」という姿勢でいることが重要です。
それでは、五島市の移住支援に関する補助金・助成金をご紹介します。
※記事内にある支援制度の名称をクリックすると公式ページにリンクします。
住まいの支援
01_空き家バンク制度
\ なに? /
五島市内の賃貸・売買できる空き家の情報を集め、五島市への移住を希望している方(及び市民)へ情報提供しています。
\ だれが? /
五島市に転入予定の方、もしくは市内に住所を有する方
※五島市への定住以外の目的で空き家バンクを利用することはできません。
\ いつ?どうやって? /
移住時、または移住後。
内見の場合、空き家の所有者と内見日の調整をする必要があるので、内見希望日の5日前までに空き家バンク相談室へご予約ください。
※先に予約が入っている物件は内見可能になるまで日数がかかります。
※空き家バンクのご利用には、利用登録が必要です。
02_空き家バンクリフォーム助成
\ なに? /
空き家バンクへ登録された物件のリフォーム等にかかる経費の一部を助成します。
<工事対象箇所>台所、浴室、便所、洗面所、内装、屋根、外壁、設備等の改修/不要物の撤去及び運搬
\ だれが? /
1〜3の全てに当てはまるUIターン者
1.転入日から1年を経過していない方
2.これから転入しようとしていて、本補助金の実績報告書を提出する日までに転入の手続きを完了する方
3.本補助金の交付を受けてから5年以上、その物件へ居住しようとする方
※市民、新婚家庭も対象。
※世帯に転勤や季節労働等により一時的に転入する方、国家公務員及び地方公務員がいる方、税金を滞納している方は、補助の対象になりません。
\ いつ?どうやって? /
移住前、または移住時。
工事見積書等、提出書類をご用意のうえ、着工前にを窓口にご提出ください。
工事は、補助金を交付申請する日から翌年3月末までに完了すること、また市内に事業所(個人事業主含む)、又は市内に本店・事業所がある法人が工事を行う必要があります。
※工事着工後の申請や翌年3月末を過ぎてからの申請は対象外。
\ いくら? /
・補助対象経費の2分の1以内の額(1,000円未満の端数は切り捨て)
・移住者が補助金を活用する場合:上限50万円
※所有者、新婚家庭が補助金を活用する場合:上限100万円
03_短期滞在住宅
\ なに? /
五島市内への定住に向けた、仕事探しや住まい探しの拠点等として、短期的に利用できる住宅です。
\ だれが? /
下記の全て及び、1、2のいずれかに当てはまるUIターン者
・五島市の移住支援員に移住の相談をしたことがある方(オンライン含む)
・五島市の下見経験がある方(Uターンは除く)
1.五島市へ定住するための住居を探す方
2.五島市内において定住のための住宅を建築予定、またはリフォーム中の方
※お試し移住、中長期滞在の利用不可。
\ いつ? /
移住時(五島市に住民票を移す前)。
利用期間:1ヶ月以上3ヶ月未満(原則1ヶ月未満、3ヶ月以上利用不可)
\ どうやって? /
利用時期は、移住支援員と相談のうえ確定し、申請手続きに進みます。空室状況は、移住支援員にお問い合わせください。
※常に数か月先までほぼ満室のため、計画的な利用をお勧めします。
\ いくら? /
入居利用料:無料
光熱水費・通信費・汲み取り代・浄化槽費・退去時の業者清掃費:入居者負担
その他の住まいの支援
五島市内には下水道がないため、トイレ、台所、風呂などの生活排水をきれいにして放流する「合併浄化槽」の設置費用を助成します。
※詳しくは、生活環境課環境班(0959-72-6116)へ
仕事の支援
04_面接旅費助成
\ なに? /
五島市内での就職面接や起業調査を行う場合の旅費の一部を助成します。
<対象経費>移住希望者の現住所から五島市までの往復交通費(鉄道、航空、高速バス、船)/五島市での宿泊費(2泊まで、1泊あたり上限7,400円)/パック旅行商品購入費
\ だれが? /
1〜4の全てに当てはまる40歳未満のUIターン者
1.移住を目的に市内事業者への企業面接及び面談を受ける方、または起業調査を実施する方
2.移住相談窓口に移住相談をしている方
3.既移住者と交流のための面会を行う方(Iターン者に限る)
4.企業面接、または起業調査に係る市内企業の関係者と3親等以内の親族関係にない方
※1〜4のすべてに該当する方の配偶者で、40歳未満の方も助成対象。
※世帯に転勤や季節労働等により一時的に転入する方、面接・面談先が国、地方公共団体の方は、補助の対象になりません。
\ いつ?どうやって? /
移住前。
来島の2ヶ月前までに提出書類をご用意のうえ、窓口にご提出ください。
\ いくら? /
対象経費の3分の2以内の額で、1人あたり上限6万円(千円未満の端数は切り捨て)
05_ばらかもん奨学金返済助成
\ なに? /
五島市内で働く方を対象に、奨学金の返還費用の一部を助成します。
<助成対象となる奨学金>五島市奨学資金/公益財団法人長崎県育英会奨学金/独立行政法人日本学生支援機構奨学金
\ だれが? /
定住を目的として五島市内で就労する35歳未満※のUIターン者
※申請年度の前年度の1月1日現在
※国の機関又は地方公共団体の正規職員(長崎県病院企業団に勤務する看護師を除く)として就労する方及び事業所等の人事異動、研修その他の理由により一時的に市内で就労する方は、補助の対象になりません。
\ いつ?どうやって? /
移住後。
市内で就労してから返還した対象金額分の申請を、1年間の一括申請と半年間毎の分割のどちらでも申請可能。
提出書類をご用意のうえ、申請受付期間中に窓口にご提出ください。
\ いくら? /
・Uターン者
年間36万円以内(対象月ごとに3万円上限)
・Iターン者
年間24万円以内(対象月ごとに2万円上限)
・Iターン者で医療(看護師のみ)・介護・保育分野の職種の場合
年間36万円以内(対象月ごとに3万円上限)
・UIターン者で長崎県病院企業団の看護師の場合
年間24万円以内(対象月ごとに2万円上限)
※返還開始時の返済額が上限。
※償還開始から10年。
その他の仕事の支援
五島市内での雇用創出につながる起業や事業拡大に要する経費の一部を補助します。
※詳しくは、商工雇用政策課(0959-72-7862)へ
引っ越しの支援
06_子育て世帯引っ越し助成
\ なに? /
五島市に転入する際の引っ越し費用を助成します。
\ だれが? /
移住定住を目的に五島市への転入し、転入日において、1〜3のいずれかに当てはまるUIターン者
1.18歳(高校3年生以下)を扶養し、同居している世帯
2.妊娠中の母子健康手帳の交付を受けている方を含む世帯
3.夫婦の双方が40歳未満の世帯
※世帯に転勤や季節労働等により一時的に転入する方、国家公務員及び地方公務員がいる方、税金を滞納している方は、補助の対象になりません。
\ いつ?どうやって? /
移住後。
転入後、提出書類をご用意のうえ、6ヶ月以内に窓口にご提出ください。
\ いくら? /
五島市に転入するための引っ越しに要した対象経費(引っ越し業者に支払った実費相当額)の10分の10以内の額で、上限15万円(1,000円未満の端数は切り捨て)
07_移住支援金
\ なに? /
東京圏から五島市へ移住し、要件を満たす方に移住支援金を支給します。
\ だれが? /
移住定住を目的に五島市への転入し、以下の1〜4のすべてに当てはまり、その他の要件を満たすUIターン者
1.住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上東京23区内に在住、通勤をしていた方
2.住民票を移す直前に、連続して1年以上、東京23区内に在住、通勤をしていた方
3.転入後1年以内の方
4.移住支援補助金の申請日から5年以上継続して五島市に居住する意思がある方
その他の要件
\ いつ?どうやって? /
移住後。
転入後、提出書類をご用意のうえ、1年以内に窓口にご提出ください。
※令和5年度分の新規申請受付を停止しています。詳しくはこちら
\ いくら? /
・2人以上の世帯の場合
100万円※18歳未満の子どもと一緒に移住した場合、世帯員1人につき30万円を加算
・単身の場合
60万円
その他の引っ越しの支援
新規に婚姻した世帯の婚姻に伴う住宅取得費用、住宅賃貸費用及び引越費用の一部を助成します。
※詳しくは、こども未来課子育て支援班(0959-74-5831)へ
新たに3世代で同居・近居するための住宅の新築や改修工事、住宅の取得に要する経費を助成します。
※詳しくは、こども未来課子育て支援班(0959-74-5831)へ
まとめ
五島市の移住支援制度を簡単にまとめてみました。
支援の中には、あらかじめ移住支援員と相談したり、現地下見を行う必要があったり、事前に申請を済ませるといった、さまざまな条件を設けています。
対象者や条件、申請方法の詳細は、公式ホームページより必ずご確認ください。
条件を満たしていない場合に限らず、提出書類に不備がある、申請期限に間に合わないという場合も支援の対象になりません。慌てないよう、しっかり準備をすることをおすすめします。
また、支援を受けた後に違反が発覚した場合は、返還金(加算金)が発生します。
支援を利用する際は、今一度、支援を受けるべき状態かどうかを確認し、慎重に判断しましょう。